ワイナリーマップ

一つの村のように、自然に寄り添い純粋なワインづくりに取り組む

醸造所、ケイブ、テイスティング棟、どこを見てもケンゾー エステイトの建造物には、フランスのシャトーのように華美なところは一つもない。木材や石を活用して造られたシンプルな建物は、山々と森、そして葡萄畑といった背景に溶け込むかのごとく、控えめに佇んでいる。それは、ワイナリーの自然環境こそがワインづくりの主役であるという、ケンゾー エステイトの哲学の明確な表明なのだ。その哲学はここに働く人々にも浸透し、自然に寄り添い、純粋なワインづくりに取り組んでいる。そう、まるで一つの村のように。

醸造所

純粋な葡萄が集まる温もりのある醸造所

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木の壁と勾配のある屋根を持つ2棟の山小屋。春夏は静かなこの場所も、9月には、ソーヴィニヨン・ブランからメルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンと、収穫が重なり、俄然活気を帯びてくる。ソーヴィニヨン・ブランは、果梗がついたままドラム式のプレス機でジュースを絞り、1~2日寝かせて酵母を入れ、オーク樽とステンレス樽に移し、約2週間発酵させる。一方、黒葡萄は、除梗し、傷のない果実だけを人の手で選別し、重力で自然にステンレスかコンクリートのタンクへと移す。その発酵タンクで、日に1~3回、ポンプオーバーやパンチダウンという果皮とジュースを混ぜ合わせる作業を2週間ほど続けると、香りや味が深みを増し、タンニンをより良く抽出できるのだ。このアルコール発酵の後、ワインは樽に移されるが、その際、残った果皮からプレス機でワインを搾り取っていく。渋みは強くアルコール度数は高いが、濃厚なこのプレスワインは、醸造家の判断で、主たるワインと混ぜるか、別樽へ。その後、ワインは、オーク樽の中で乳酸発酵し、まろみと芳醇さを増していくのだ。

ケイブ

自然の冷気でワインの熟成を見守る洞窟

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ひんやりと肌を伝ってくる冷気が心地良い。ここでは、外の暑さがまるで嘘のよう。ケイブの中では、エアコンを使わずとも、緑豊かな丘の中に溜め込まれた自然の冷気で、常に摂氏12~13度の状態が保たれ、ワインの熟成に最適な環境を作り出している。それにしても、このケイブのなんと美しいことか。天井から吊るされたクラシカルなシャンデリアに重厚感のある木の扉。トンネルの両脇には、フレンチオークの樽が整然と並び、静かに熟成の時を重ねている。左右の壁には、足元からライトアップされて壁を伝う仄かな明かりが、幾重もの幻想的な光のリングを描き出している。そこに広がるのは神聖なる静寂の世界。そしてそこは、緑や土の断熱効果を生かし、風の還流による通気性の良さと冷却効果までをも意識した、いわば自然と共生するケイブ。まさに、自然環境を重視するケンゾー エステイトならではの理想的なケイブなのだ。ここで、フレンチオークの樽に詰められたワインは、『あさつゆ asatsuyu』の場合で6~7ヶ月、『紫鈴 rindo』『紫 murasaki』『藍 ai』で18ヶ月、深い熟成の眠りへとつくのである。

テイスティングルーム

大地の恵みをその場所で愉しむ贅沢

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ワイナリーを訪れた者がその感性に初めて触れる玄関口、それがテイスティングルームだ。ケンゾー エステイトでは、まるで一流ホテルのラウンジかと思うほど優雅な雰囲気の空間でゲストを迎えている。繊細な色合いが心地良い温もりを醸し出すフラッグストーンを用いた石造りの床。上質のプラスターを使用した壁。そして、室内に揃えられたオーク材の調度品と、その落ち着きのあるインテリアからも気品溢れる上質感が感じ取れる。そればかりではない。このテイスティングルームには、ふたつのパティオが設けられており、高級レストランさながらに、ゆったりとテーブルや椅子が配されている。ゲストに、広大な葡萄畑を眺めてもらいながら、開放感溢れるワインテイスティングを愉しんでいただこうという粋な計らいが、そこにはあるのだ。しかし、最も大切なのは、ゲストを出迎えるスタッフのホスピタリティであろう。かといって、ケンゾー エステイトが、何か特別なサービスを提供しているわけではない。ただ、ゲストを心からもてなすべく、日々、真摯に努めているのだ。

プールハウス

息を呑む夕景に出会える絶景の秘所

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ケンゾー エステイトには、実は知られざる特別な場所がある。そこへ向かうには、ワイナリーを取り巻く美しい葡萄畑をやり過ごし、緩やかなカーブを描く丘の道をさらに奥へと進んでいかなくてはならない。丘はやがて木々が鬱蒼と生い茂る小高い山へと表情を変えていくが、やがてその頂きに辿り着く頃、森に溶け込むように佇む一軒の家が現れる。それは、燦々と降り注ぐ陽光の下で清らかな水を煌めかせる美しいプールハウスだ。とても森の中にあるとは思えないほど瑞々しく漲る清涼感。山の突端にあるこの場所は、脈々と連なるワイルドホース・ヴァレーの山並みを一望できるパノラミックな展望台でもある。澄み切った大きな青空と彼方まで続く大自然の壮大な風景を目の前にする例えようもないほどの開放感。ここで頂くワインの味はまた格別であるに違いない。プールデッキに面して建つ平屋造りの家にはモダンなリビングを設え、特別に招かれたゲストをもてなすパーティスペースとしても利用される。そう、ここは、ワイングラスを傾けながら、人々が気さくに語らい、喜びを分かち合う、森の隠れ家なのだ。

あさつゆハウス

ナパ・ヴァレーの山々を一望する雄大なパノラマ

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見晴らしの良い山の頂きに建つモダンな一軒家。見渡す限り、辺りには何もなく、ただ美しい山々が、まわりを取り囲んでいる。実は、ケンゾー エステイトには、特別に用意されたゲストハウスがある。これがその『アサツユハウス』だ。一般的には開放されていないが、オーナーである辻本憲三が招き入れたゲストを対象に、特定の時期にだけ利用されている。3階建てのこの建物には、1階と3階に7つのゲストルームがあり、各部屋ごとに、"カベルネ・ソーヴィニヨン"や"メルロー"といった葡萄品種の名前が付いている。2階には、パノラミックなナパ・ヴァレーの眺望を愉しめるリビングやダイニングが。間近に見る雄大な山々に、誰もが圧倒されるに違いない。そして、レストラン顔負けのキッチンもあり、時には、ここにシェフが立ち、本格的な料理とともに、ゲストをもてなすこともある。もし、ここに宿泊する機会に巡り逢えたら、夕暮れ時には、2階と3階にあるバルコニーに出てみるといい。そこで、生涯忘れることができないほどの感動的なサンセットに遭遇できるはずだ。